ずっと死にたかった 8歳のとき、はじめて遺書を書いた 死ねばお母さんとまたいっしょにいられると思った
歳だけ重ねて、中身が何も変わらないまま、10年が経った
まだ、死ねていなくて、 生きれば生きるほどだめになって、 わたしは。こんなんじゃなかったよ、
あの頃、学校が大好きだった 学校に行けばせんせいに会えて、 夏休みなんかいらないって、ほんとに思った
楽しかったの 幸せだったの
そんな中でもわたしは、変わらず死にたがっていたけど。 終わらせたがっていたけど。
バレなければ、バレていなかったから、 わたしは、元気元気、でいられた
悩みなんかないよって、 なにも嫌なことなんてないよって
幸せだった場所からはなれて、 わたしは、高校生になって、
通う場所なんてほとんど変わっていないのに、 まるで違う世界に見えた
もう、きらきらはなくて、 るんるん、もなくて、 思っていたよりずっとずっと、苦しくて辛かったよ
しなくちゃいけないことが、沢山あった 苦手な事ばかりだった 心が押しつぶされていた
醜い感情も勝手に渦巻いていた
そんな中、テストが迫ってきていた。 宿題にすら手をつけていなかった 落ちぶれた自分に絶望した。
"いざとなったら死ねばいい" ずっとそう思って生きてきて、 今が、"いざ"だ、と思った
それなのに、失敗して、大事にして、 泣かせて、
死のうとすればいつでも死ねるって思ってたのに 簡単じゃなくて
わたしにはそんな勇気、なかったんだね、知らなかったよそこまで弱い人間だったなんて
それからはどんどんだめになっていった、 甘えて、迷惑をかけて、時間を奪って、
なのに、ずっと変われなくて、元に戻れなくて、 勝手にくるしんで、 色んな人の善意を無駄にした
どんどん、死ぬしかなくなっていく あの日の"いざ"より、何倍も何倍も、今の方が死ぬべきで、
間違えたんだね。その選択まで。
やり直したかった。あの日にもどって、もっとちゃんと、死んで、死んで死んで死んで死んで死んで
そうすればわたしだってまわりだって、今よりは幸せに。
ごめん、ごめんなさい。死ねなくてごめんなさい